【HELLP症候群】の症状!妊娠高血圧症じゃない方も症状出たら即受診を!

コウノドリ第1話で取り上げられたもうひとつの大きな病気、【HELLP(ヘルプ)症候群】について書きたいと思います。この病気は友人が妊娠高血圧症でもなかったのに妊娠8~9ヶ月で突然発症しました。病気に関する一般的な情報と、実際に友人が体験した症状をご紹介したいと思います。 

【HELLP症候群】とは

候群と読み、下記一連の症状を示す病気で、それぞれの頭文字を取ったものです。

溶血性貧血(Hemolytic anemia)

赤血球が破壊されることを溶血と言い、赤血球が破壊されることによって起こる貧血。

肝逸脱酵素上昇(Elevated Liver enzymes)

肝細胞の中で働いている酵素が血液中に流出してしまい、その数値が上昇していく状態。

血小板低下(Low Platelet count)

血液内の血小板の数値が低下する症状。
 
 
妊娠後期や分娩中、まれに産後にも起こる症状で、主に妊娠高血圧症候群の方にとても多く起こる病気とされています。でも友人は妊娠高血圧症候群の症状がないまま突然HELLP症候群を発症しましたので、妊娠高血圧症候群ではない方も安心はできません。
 
対応が遅れれば赤ちゃんだけでなくお母さんまでも命を失いかねず、その死亡率も30%ととても高い恐ろしい病気ですので、このHELLP症候群の病気とはどんな症状が出るのか知識として持っておかれるに越したことはありません。
発症後は時間との勝負となりますので疑わしい症状が出たら自己判断はせず、早急に病院を受診しましょう。
 

症状は?

最も重要な症状は突然の上腹部痛や心窩部痛(しんかぶつう)★とされ、場所からして胃が痛いと自覚する場合が多いようです。
これはHELLP症候群の患者さんのほとんどに見られる症状のようで友人も緊急搬送前日の夜に激しい胃痛を訴えていました。
その他疲労感、倦怠感も主な症状として認められているもののほか、嘔気や嘔吐、食欲低下などもあり、その後【子癇(しかん)(★★)】を伴うことも多いと言われます。

診断は?

上記症状のほか、肝機能の低下、溶血の所見、血小板の減少がある一定の基準を超えると診断されます。
すべての症状が基準値を超えていなくても、どれかの症状が認められ、またその数値が悪化していく様子が見られた場合は可能性が高いため十分に警戒する必要があります。
急性妊娠脂肪肝(★★★)と症状がよく似ていますが、血小板の減少の仕方などに差があるためそこで判断されます。
 
 

★【心窩部痛とは】

心窩部と呼ばれる胃や十二指腸潰瘍を中心とした痛みで、胃・十二指腸疾患や肝・胆道疾患、膵疾患、虫垂炎初期などに起こる痛み。食後に起こることが多く食事摂取と関連がありそうです。
 
(だからかぁ!昔、虫垂炎をやったことがあるのですがそういえば最初胃が痛くなったんです。それも食後に。そして徐々に痛みが下に下りていきました。あれが心窩部痛だったんだ~!)
 

★★【子癇】とは

異常な高血圧とともに痙攣または意識喪失、視野障害を起こした状態のこと。コウノドリの保育士の妊婦さんが自分のために用意されたドクターヘリをほかの救急患者の妊婦さんに譲った直後に発症していましたね。
 

★★★【急性妊娠脂肪肝】とは

妊娠後期に生じる脂肪肝疾患で急激に肝不全・腎不全・DIC(播種性血管内凝固症候群(はしゅせい けっかんない ぎょうこ しょうこうぐん))(★★★★)を発症し、こちらも同様おかあさん、赤ちゃんともに命を落とす危険性が高い恐ろしい病気で、この病気の診断を受けたら即、緊急分娩が行われます。
 
同じく肝障害を起こすため重度の黄疸の症状がでますが、肝逸脱酵素(AST/ALT)はそれほど高い数値が出ないことが多く、DIC(★★★★)の症状があらわれます。肝臓の生検で診断が確定されます。
 
治療というか解決の方法としては妊娠高血圧症候群と同様、妊娠が終了することです。もし胎児の週数が早ければ十分な管理のもと、できるだけ妊娠期間を延ばす必要があり、胎児が出生可能な週数まで育っている場合は帝王切開が行われますが、症状の中に血小板の減少があるため血小板輸血が必要となる可能性も高く、多くの場合対応可能な大きな病院へ搬送されます。出産後にも発症する場合があるので、出産後でも疑わしい症状が出た場合は警戒が必要です。
 

★★★★【DIC(播種性血管内凝固症候群(はしゅせい けっかんない ぎょうこ しょうこうぐん)】とは

通常けがをして出血をした場合血小板の働きで血液が凝固し血が止まりますが、このDICの場合は、全身の血管内のあちこちで凝固が起こってしまう症状で、こちらも対応が遅れれば命を落としかねない恐ろしい病気です。
 
 

友人の症状

妊娠8か月の終わりの妊婦検診で
 
・赤ちゃんが前回からほとんど成長していなかったそうなのですが医師いわく「図り方で多少数値も前後するから問題ない」とのこと
 
・なぜか友人自身も体重が減っていた
 
・血圧は上が120といつもよりは少し高め(この時まで妊娠高血圧症候群の症状はなかった)
 
・念のため血液検査するが問題なし
 
・翌週の妊婦検診まで毎日、自宅で血圧を測って上が140超えるようなことがあればTELるように言われる
 
帰宅後の午後測ってみるとなんと160!
慌てて病院にTELしたが、さっき血液検査して問題なかったと診断されたばかりだし、ちょっと様子を見てくださいと言われ自宅で安静に。
毎日測るが140前後で依然高いまま。でも160で連絡するも様子を見るように言われたし、他には自覚症状もなく異常も感じなかったためとにかく安静にして様子見。
(後から思えば160の次の日に140が出た時点で受診すべきだったと振り返っています。)
翌日を妊婦検診に控えた前夜、激しい胃痛でもだえ苦しむ。でも別の理由の胃痛と考え妊娠の問題とは結びつかなかったそう。
翌日の妊娠9ヶ月に入った妊婦検診、朝になっても胃痛は続いており身をかがめてなんとか病院へ。
病院でも血圧が高く、また血液検査をしたところ今度は異常値を出しており、即救急搬送、緊急帝王切開となったのでした。
 
コウノドリのような子癇の症状は出なかったそうです。
幸いそこからの対応は早く母子ともに無事に出産することができました。赤ちゃんは2160gと小さく生まれ、ちょっと風邪をひきやすかったり今時点も標準水準からすると少し体は小さめではあるそうですが、とってもおてんばな美人さんで幼稚園ではモテモテなのだそうです!本当によかったです!
 
 
 

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