産院を東久留米市の【アルテミスウィメンズホスピタル】に決めました。ここは当時まだできて1年ほどの新しい病院で口コミもまったくなく、役所の方からの勧めと友人からの紹介、そして病棟見学に伺ってみてとても印象がよかったのでもう他を見ず即決しました。以下わたしがここを選んでよかったと思うポイントをご紹介したいと思います。(わたしはここ1か所でひとりしか産んでいないので他の産院でもこんなの当たり前!とかいう点もあるかもしれませんが適当に読み流してくださいませ。)
アルテミスウィメンズホスピタル
1960年開設の東京都清瀬市「きよせの森総合病院」から、産科・産婦人科・小児科・女性内科・女性専門外来・乳腺外科・消化器内科を備えて2014年1月に新設されたぴかぴかの病院です。新しくはありながら歴史や実績は古くからのきよせの森のものが積みあがっており、以前きよせの森総合病院で出産経験のある経産婦さんたちはそちらでお世話になった医師や助産師さんと再会して安心材料となっているようでした。
順天堂練馬病院のほか、多摩総合医療センター、多摩北部医療センターをはじめとしたおおきな支援病院がバックについていますので、万が一、より高度な設備や治療が必要と判断されたときには速やかに連携がとられます。
実際、9ヶ月に入ったところでHELLP症候群(※)になってしまった友人が緊急帝王切開した際にも、別の友人の生まれたばかりの赤ちゃんが呼吸に問題があり緊急対応要となった際にもバックについた上記病院への緊急搬送の対応がなされたそうですし、
うちの子供も生後2か月で【肥厚性幽門狭窄症】の症状が出て手術をしたのですが、まず最初にアルテミスウィメンズホスピタルの小児科で診察いただいた時、それを詳しく調べる設備もない中でわたしからのヒアリング内容と子供の状態を診て【肥厚性幽門狭窄症】の疑いありと診断、すぐにその場で電話をかけて別の大病院との連携を取ってくださりそのスムーズさにわたしは感動しました。その後ふたつの大病院を転々として2日かけてやっと出た診断はやはり肥厚性幽門狭窄症、アルテミスウィメンズホスピタルの小児科の先生のその診断はビンゴでした。
(※)HELLP症候群についての記事はこちら↓
建物は免震構造
大きな病院と言えば白くひんやりとしたイメージの建物という印象でしたがアルテミスウィメンズホスピタルはひらけた大きな交差点の角に温かみのある赤いレンガ造りが力強く陽を浴びて、このエリアでひときわ目を引きます。
建物に沿って歩くとすぐわかるのですが、建物の建っている位置から1m程度の幅で駐車場のアスファルトとは違うコンクリート素材の地面があってそこに、「地震の際この位置まで建物が動きますのでここには車を停めないでください」というような注意書きが書かれているんです。そう、免震構造なんです!すごい!安心!
明るい院内とウェルカム体制が気持ちいい
入口入るとすぐに大きな受付があって、こちらから探していかずとも受付の方や案内の方が笑顔で迎えてくださるのでためらうことなくまっすぐそこへ向かうことができます。誰か探して話しかけて初めて顔を上げてもらえる、という感じじゃないんですよね。
入ってきた入口とは別に対角線上にもうひとつ広い入口があって、それぞれ入口に続いたガラス窓からも光が入ってきているので建物の中がとても明るくて解放感があります。そして新しいだけにどこもかしこもぴっかぴか、色彩も全体的に温かくとても気持ちがいいです。
病院にコンシェルジュ?
「えーっと・・・」と思った瞬間にどなたかが声をかけてくださるので場所がわからなくてうろうろとか、次はどうしたらいいかわからなくてモジモジなど、する時間がありません。
それもそのはず、この病院、コンシェルジュさんがいらっしゃるんです!
もうこの時点でここ、目指しているサービスは病院じゃないな、と感じました。ホテルとか結構高級なエステサロンとかなんかそんな場所へ来たかのような感覚に陥るほどに対応が心地いいんです。
産科の待合室が広い
あの産科の待合室のスペースの使い方は本当に贅沢です!
妊娠中ただでさえ息苦しいことが多いのに息が詰まるような狭くて圧迫感のある待合室では通うのに気持ちも滅入ってしまうかもしれませんが、アルテミスウィメンズホスピタルの産科の待合室はとにかく広いです。通り沿いの不透明のガラスからは光がふんだんに射しこんで明るく眩しいほど、そして席が置かれているスペースは待合室の全スペースのうちの1/10くらいではないでしょうか、メインのソファーのような椅子が待合室の中心に20~30くらい置かれていて、その他、窓際のカウンター席用にスツールのような椅子がいくつか置かれています。
当時「コウノドリ」の前シリーズが放映されていたこともあってか、カウンター席にはコウノドリの漫画全巻が置かれていましたが、いまも置かれているかな~。
そこのカウンター席は行き来する他の妊婦さんたちに背を向ける配置なので、調べものとか読み物とかを広げて集中するのには絶好の場所でした。とはいっても予約制なので待っても最大30分程度なんですけどね。
あとは産科窓口の正面あたりにちょっと入り込む感じのスペースがあって、血圧と体重を測るコーナーとなっています。
真冬に着込んで行ったときなど血圧測るのにちょっと服から腕を抜きたい(上を脱ぎたい)などのときに、待合室の他のパパさんたちの目もあるので少し入り込んでいる造りが助かりました。
エンジェルメモリー
エコー動画配信サービス「Angel Memory」というものが利用できます。
最初にAngel Memoryカードというのを渡されるのですが、定期妊婦健診でエコーをみる前に医師にそのカードをお渡しすると、そのカードをエコー機械に差し込んで検査してくださり、その検査で見た画像の最初の30秒間が
録画される感じです。あとでスマホなどからAngel Memoryのサイトにアクセスすると、その動画が手元で何度でも観られるんです!
次の妊婦健診まで2週間とか1ヶ月とかあくときありますよね、その間お腹の中で赤ちゃんは無事なのかなどと不安で仕方ない時とか、わたしは過去の動画を何度も何度も見返していました。まぁ不安なその瞬間のお腹の中を観られるわけではないので不安を解消できるものではありませんが、観たいときに何度でも自分の赤ちゃんの姿を観て愛でることができるのはすごく心が休まりました。
驚いたのは10週目くらいの確か体長2~3cmくらいの時点でキック&パンチ&回転をして元気に跳ね回っていたことです。お腹の中での赤ちゃんは多少手足を動かすときがあっても、静かにただむくむくと大きくなっていくものと思っていたのに実はあんなに激しくはしゃいでいたなんて。KLC(加藤レディスクリニック)の先生が「こんな風に手を動かしていましたね」とゴーゴーダンスをしてくださったのはきっとこういう感じだったんだなと自分の目で確認することができました。左右のこぶしで子宮の底を交互にパンチするたびにぷわんぷわんと体が浮いて、そして最後に右足でキーック!して子宮の上部までピョーン!と飛び上がりながら体をひねって背中向けて沈んできて、あ!こんな小さいのにもう背骨がまっすぐ通っている!こんな風にしばらくはしゃいでいたと思うと、動画の最後では疲れたのかふわーんとまた子宮の底に沈んできてくたーっと横になっていました。でもこんなに跳び回れるのも小さいうちだけだし、いろんなママさんたちに見せてもこんなに動いてるものなの?!と驚いていたのでたまたまエコー検査の時にこんな様子が撮れたのはラッキーでした。
KLCの先生のゴーゴーダンスの記事はこちら↓
おかげでエコー動画の画像の見方にも慣れて、健診の際に先生が観ている箇所がどこなのかがすぐに判断できるようになりました。わざわざ報告を受けないような細かい内容についても、あ、いま大腿骨の長さ診てる、あ、心臓の次は胃袋だ!胃袋が膨らんでいる、羊水を飲んで膨れているんだ!とかわかるくらいに。こういうサービスがない病院通っていた友人いわく、健診中のエコー画像なんて何度観てもどこが映されているのかなんて最後までまったく理解できなかったと言っていたのでわたしがあそこまで観れるようになったのはひとえにAngel Memoryで鍛えたおかげと思っています。
ちなみにこの動画録画は1日1回しかできないので、有料の3D/4Dのエコーを申し込む日はエコー検査じゃない日に別で申し込んだほうがいいです。わたしはあいにく定期のエコー検査の同日に3D/4Dも申し込んでしまったため、定期健診の1回分の動画を残すことができず失敗しましたー!
複数の科をハシゴできるのが楽
大学病院に通えば複数の科を同日に受診することは可能ではありますが、おそらくそれぞれの科の間でのやりとりはないので自分で動き回らないといけないと思うのですが、その点、アルテミスウィメンズホスピタルは大きいながらも大学病院までは大きくないし、受付が総合受付と婦人科受付と内科受付とが同じスペースの中に集まっているので情報の通りの良さを感じました。
わたしは妊娠後期と産後に妊娠糖尿病の経過観察のために内科にも通ったのですが、わたし自身、産科と内科の行き来が楽にできたほかにも、産科が10:00で内科が11:00なんて時には産科と内科の受付の方同士でやりとりしてくださりそれぞれの診察がスムーズにつながるように連携してくださったりとか、産後の入院中にも入院着のまま内科の診察を受けに行けたりとかもできたり、カルテが同じなので産科での妊婦健診の状況が内科に共有されているためいちいちわたしが報告しなくても常にキャッチアップしてくださっていて色々な面でとてもスムーズで助かりました。
あとは、産後、子供の1か月健診とかで小児科を訪れた際に、ちょっとお世話になった助産師さんのところに顔出していこう!とか言って上の階へ遊びに行って、子供の成長を報告がてら取り上げてくださった助産師さんにお会いできたりするのもすごくなんか嬉しいんです。
キッズルーム
子供を連れて婦人科や内科に通いたいとき、無料でキッズルームが利用できるのもすごく助かりました。保育士の資格を持った保育士さんが面倒見てくださり、その時に空きがあれば予約なしの飛び込みでもOKです。
感染症の症状がないかどうかだけは他の子にうつすことのないよう確認を受けてOKであれば、オムツやミルクやガーゼなどを渡して、次のミルクは何時ころのはずです、とか、何時ころから眠るはずです、とか口頭で簡単に伝えて、受付簿みたいな紙に診察券番号と受診科と名前と連絡先かなにかを書くだけで自分の診察の間みていてくださいます。
預けたあとは身軽にひょいひょい動けるので大変便利に利用させていただきました。
リクエストがあるとすれば・・・
わたしの個人的な印象+一緒に入院していた他のママさんたちの意見を総合しただけの意見ですが・・・、なんとなく婦人科の常勤医師の先生がちょいコワイです。。
あ、ドラマ「コウノドリ」でいえば四宮先生みたいな感じかも。
わたしは初めての妊娠で分からないことだらけの中、自分の体や大切な赤ちゃんのことだからいろいろ自分でも勉強したい、状況をつかみたい、問題があればすぐに察知するために念のために知っておきたい、と、前回の健診以降に生じた質問事項を箇条書きにして貴重な健診の際に持っていっていたのですが、おそらく常勤の先生は人気も高く予約が10分おきにぎゅうぎゅうに詰まっているためいつも時間に追われている感じで、エコーが終わった後は早く次の患者に行きたいのにわたしのようにいくつも質問してきて思ったように診察が進まないとなると途端にムムッ。。となる感じです。
先生がたにとってはもう何万人もの健診をしてきて多くの経験からそんなこと心配に値しないと思われることなのかもしれないのですが、妊婦側としてはちょっとした体の変化や不調がとても不安だし、もしかしたら先生がたにも気づかれない軽視すべき症状ではない場合だってあるかもしれないし、と思ったりして。鸛鳥サクラ先生とまではいかなくても、不安な妊婦にもう少し納得と安心をくださると嬉しいのになと思うことはありました。
でもこれは指名する先生を変えれば解決できましたのでまた別の記事で書きたいと思います!
費用はちょっとお高め
アルテミスウィメンズホスピタルを教えてくれた友人もチラッと言っていましたが、その他の病院に通っている知り合いたちは皆、アルテミス=あそこは(費用が)高い!と口をそろえて言います。
どれくらい高いのかというと例えば、妊婦健診は、市から配布されている健診票を出すと他の病院に通っている知り合いいわく健診費はゼロのところ、アルテミスウィメンズホスピタルはその健診票を出してもエコーだけの定期健診でも最低2千円程度はお支払する感じです。単純計算で14回通えば3万弱。
さらに出産費用は他の病院より10万程度高かったので(現在約60万円~)、健診費と出産費用の総計で15万程度もしかしたら他の病院よりかさんだかもしれません。
お金で買える心地よさ
でもわたし思ったんです、この心地よい設備、環境、指導、おいしい食事、全室個室、各部屋に最新式のシャワー室、助産師さんやコンシェルジュさんたちの温かいサポートetc.至れり尽くせり・・・、やっぱりただでさえ不安な妊娠期間に、こんなに気持ちよく通わせていただけるのであればその分の経費がプラスされているとしても払ってもいいかなと私は思いました。
一生に1度か2度か数回かの命がけの、人生においての大イベントとも言える出産ですもの、これくらい贅沢はしてもいいかなと。
若いころ海外旅行へ何度か行きましたが、一度、費用をできるだけ抑えようとホテルのランクを低く下げたことがあったんです。出張で泊まるビジネスホテルのような狭くて薄暗い何もかもがグレーのイメージの部屋でした。でも何泊か寝泊まりするそのホテルのお部屋というのはその旅行自体のイメージにもなりうる重要なものだったんだと気づきました。
お部屋を出たら同じハワイなのに、いいお部屋に泊まった時のハワイと、その狭くて薄暗いお部屋に寝泊まりした時のハワイとでは想い出の華やかさに雲泥の差が出たんですよね。
少しばかり贅沢なお値段だったかもしれませんが、アルテミスウィメンズホスピタルで過ごした妊婦期間と出産と産後の入院期間は、一流ホテルを選んだ海外旅行のごとく華やかで心地よく、どこのシーンをとっても思い出いっぱい。もしもう一度出産という機会があったとしたら(ないけど)また同じくアルテミスウィメンズホスピタルをわたしは絶対選びたいと思います!
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