早くも明日はドラマ「コウノドリ」の第5話です。テーマは切迫早産と超低出生体重児のようですが切迫早産について予習してみたいと思います。
切迫早産とは?早産とは違うの?
まず正期産とは
赤ちゃんが生まれるに適した正産期と呼ばれる時期(妊娠37週から41週までの間)に生まれることを言います。
早産とは
上記正期産よりも前の、妊娠22週から36週までの間に生まれることを言います。
切迫早産とは
上記早産になりかけている状態、その一歩手前の状態のことを言います。
具体的な症状としては、
〇子宮収縮が頻繁に起こる
〇子宮頸管が短くなってしまっている
〇子宮口が開いてしまっている
〇破水してしまった
など、実際の出産と同様の症状がみられます。
なぜ早産を防ぎたいか
わたしの妊娠時「今の時代、小さく産んで大きく育てる」 という言葉を何度か耳にしました。それは赤ちゃんが小さいほうが出産が比較的スムーズに進むために母体と赤ちゃんの負担が少ないからということらしいのですが、それは正産期の中での最初の方の時期前提のもので、早産を勧めるものではありません。
なぜ早産を防ぎたいのか。
赤ちゃんはお母さんのお腹の中で最初は細胞レベルのところから人間の機能を備えた体ができあがるまで成長しながら過ごします。正産期に入るころには赤ちゃんの体はもう外に出ても充分生きていける程度にすべての機能が整ってきますが、それ以前の期間に、それも時期が早ければ早いほど、まだ未熟な機能が多く、無事生まれてくれても出生後の体に障害が残ったり、抵抗力が弱かったりなどする場合があります。なので早産はなるべくなら避けて1日でも正産期に近づくべく長くお母さんのお腹にいるほうがいいとされる理由です。
切迫早産の原因とされるもの
〇絨毛膜羊膜炎(赤ちゃんを包んでいる絨毛膜・羊膜が炎症を起こす)などの感染症にかかる
〇子宮頸管無力症(子宮頸管が短くなり、子宮口が開いて、羊水の入った袋が見えてしまっているなどの症状)
〇子宮筋腫、子宮奇形など子宮の異常
〇双子ちゃん、三つ子ちゃんなどの多胎妊娠
定期的な妊婦健診の超音波検査でこのような症状がないかもチェックされます。
切迫早産の症状
〇下腹部痛
体を休めても痛みがおさまらず、徐々に強まる場合は要注意です。
〇お腹の張り
体を休めても張りがおさまらない場合や、規則的に張りが繰り返され、そしてそれが徐々に間隔が狭くなる場合は要注意です。
〇出血
出産の前には「おしるし」と言われるおりものに少し血が混じったようなものが出ることが多いのですが、まだ正産期には程遠いのにそのようなものに気づいた場合は早めに受診しましょう。
〇破水
一度破水してしまうと赤ちゃんを守っている羊水がどんどん流れ出てしまうだけでなく、破れた箇所から細菌感染して羊水が汚染され、赤ちゃんにまで及んでしまう可能性が高いため、すぐに対処が必要です。
尿漏れと間違えやすいから判断が難しいそうなのですが、判断の仕方としては破水の方は自分で止めようとしても止められずにダラダラと流れてしまうと聞きます。でもこれはどうなんでしょう、わたしは産後、尿が漏れ出したらもう自分の意思では止められませんでした。もしこの状態ですぐにふたり目妊娠していたら、自分の意思で止められる止められないでは破水は判断できない気がします。
その他、判断のポイントとしては、
〇着色しているか
黄色くて水状にさらさらしていれば尿、無色か白色で少しとろみがあるようであれば破水の可能性あり
〇匂い
おなじみのアンモニア系の尿の匂いであれば尿、少し酸っぱいような匂いであれば破水の可能性あり
わたしは分娩台の上で踏ん張ってバツンッ!と自分で破水させたので破水した液体を見たり嗅いだりすることはできませんでしたが、生まれたあとの赤ちゃんを胸元に乗せてもらった時にその酸っぱい匂いと言われるおそらく羊水の匂いを認識することができました。わたしの個人的感想ですが、ちょっとおりものの匂いに近いと感じました。尿とは明らかに違います。
ひとり、自宅で破水らしき状態が起こり病院に行ったら即入院になった友人がいるのですが、彼女もやはり匂いで尿ではないことがはっきり分かったと言っていました。破水の仕方も、大量にバシャーっと出ればわかりやすいかもしれませんが、子宮の上部が破れてちょろちょろと出る場合もあるらしく、ちょろちょろの度合いによってはおりものかな?とも迷うそうですので判断は匂いに頼りたいところですが、これまた人によっては無臭の人もいるみたいでそうなると本当に判断が難しそうです。
妊娠・出産は本当に出産ごとに症状が違うと言われますのでこれらの情報は参考にしつつ、自分の感覚でなんかおかしいかも?と思ったらもう診てもらうのが一番ですね。とはいっても破水しているかもしれなかったり、お腹が張りまくっているのに急いで自分の足で病院に行ったりするのは状態を悪くする可能性もあるので、まずは電話で病院に指示を仰ぎましょう!
切迫流産と診断されたら
薬を飲んで安静に
処方されるウテメリン・マグセント・ズファジランなどの張り止めの薬を飲んでとにかく安静にすることです。
食事とトイレ以外はなるべく横になってお腹に力を入れないように過ごすこと。
実際に妊娠してみてわかったのですが、歩くだけでも腹筋って使っているみたいですね、重いものを持つのもNGとよく聞きますが、妊娠後期になるまでは踏ん張って出ちゃうからなのかな?とか思っていたのですが、というよりも重いもの持つのにも腹筋使ってたみたいでお腹が張ってしまうんですね。
妊娠後期、濡れた洗濯物をたくさんつるしたハンガーを高い物干しざおにひっかけようと持ち上げたときにふいに腹筋に力が入ってしまい、途端にお腹が張ってしまったことがありました。その後も寒い中いつもよりも多めに歩いた後とか、なにも心当たりないのに突然ということも。
そもそも初めての妊娠だと「お腹が張る」という表現の症状がこの自分のお腹の症状のことなのかわからずお医者様との会話で困ったものですが、もしわたしのようにそんな方がいらしたときのためにわたしが感じた症状を違う表現で表すとすると「自分の意思とは関係なく勝手にお腹がかたく締まる感じで、子宮がまん丸く緊張して前に突出し、仰向けに寝転んでも横に流れず、子宮と脇腹の境目がいつもよりはっきりくっきりわかる」という感じだと思います。
わたしはこのお腹の張りらしき症状がちょっとした拍子に頻繁に起きてしまうようになり(定期的ではない)受診したところ、子宮頸管が30mmだったか、一般的に1か月先の子宮頚管の長さになってしまっていて「切迫早産気味」と診断、ウテメリンという飲み薬を処方されました。このウテメリン、人によってはあまり副作用を感じず常用している人も多いそうなのですが、わたしの場合は副作用が激しく強く、飲んだ日に出歩いたりしようものなら激しい動機息切れめまいで卒倒しかねない状態でした。
飲み薬が効かない場合は入院して点滴
飲み薬のみながら自宅安静でいても症状がおさまらない場合は入院して点滴を受けるそうですが、その点滴はウテメリンなんかよりも相当効き目が強いらしいです。。先日YAHOOニュースでこの張り止めの薬の副作用が赤ちゃんにも影響するという記事を目にして、それについてはまた別途記事を書きたいと思っていますが、お医者様に「ウテメリンでそんなに辛いんじゃ点滴うけることになったら大変ですよ、そうならないためにも怪しい時はとにかく安静にするように」と言われました。
ちなみにその1週間安静にして、お腹が張るきっかけも腹筋に力が入ってしまうことと関係しているのかもなどとなんとなく感覚がわかってきたので、とにかくそのきっかけを避けるようにしていたところ、つぎの内診の時に子宮頸管の長さがその時の週数程度の長さに戻ってくれていて(うろ覚えですが37mmだったか39mmだったかそんな感じ)、とりあえず「切迫早産気味」の診断は解除されました。
場合によって子宮頸管縫縮術
物理的に子宮口が開いてしまわないように子宮頚管を縫い付けてしまうのだそうです。
友人のひとり、入院してこの手術を受けた人がいます。点滴を受けながら、トイレと食事以外はずーーっとベッドに横になっていたのですが、それでも赤ちゃんがどんどん下に下りてきてしまうそうで、縫い付けた子宮頸管の縫い箇所が破けてしまわないかのせめぎあいだったそうです。万が一、縫い箇所が破けようものなら大出血を起こしてしまいますので本当に大惨事一歩手前だったのですが、なんとか計画出産の日まで持ちこたえて無事正産期に元気な赤ちゃんを出産することができました。
トイレでいきんだりくしゃみがでちゃったりとかはどうするの?
妊娠中はどうしても便秘気味になってしまい、そのせいで強くいきむことも増えたり、くしゃみなんかは突発的に出てしまうので避けられないことではあるのですが、やっぱり実際腹圧がかかる行為ですので避けるべきことのようです。
厳秘を解消させる
いきむ原因になる便秘を解消するため妊娠中でも飲める便秘薬を処方してもらいましょう。わたしはマグミット錠を処方してもらったのですが、便秘解消のほかに”上部消化管機能異常における制酸作用と症状の改善”という効果もあるそうで、つわり時期に消化不良でゲップがうまく出せずにウップウップと毎日毎日苦しんだ時期があったのですが、その時にもこの薬に頼ってもよかったのかなと後になって思いました。妊娠後期の便秘解消のために飲んでみたときに、消化不良で胃が苦しい症状も一緒に緩和されてすごく楽になったんですよね。でもこれはお医者様に確認したわけではないので同じように消化不良で苦しんでいる症状の方いらしたら、マグミット錠飲んでみてもいいのかお医者様に相談してみてくださいませ~。
くしゃみはなるべく威力を抑える
おもいっきりくしゃみするときって背筋・腹筋・肺活量フルで使う感じですよね。体も前後にばねのようにしならせて。でもそれが切迫早産によくないことは明らかですのでわたしの場合は体を前傾させ膝を曲げた姿勢にして(お腹を抱える感じ。お腹を圧迫しない程度で90~100度くらいかなぁ。)、そしてくしゃみの前に瞬時に空気を吐き出して肺の中の空気を少しでも少なくし、そしていざくしゃみするときは鼻をつまんで威力を最低限に抑えるようにしていました。そうしたらプスッくらいの音で圧力もあまり体内にかけずにやり過ごすことができました。
わたしはもともとくしゃみが大きくて、人前でくしゃみするのが本当に恥ずかしかったのですが、妊娠後期にこの技を身につけてからはもう大丈夫です!
切迫早産は早期発見&とにかく安静に
妊婦健診は必ず指示された週に受けるようにして、それ以外にも自分の感覚でなんかおかしい、なんか不安と感じた場合はたとえ健診の直後であっても遠慮せずにまずは病院に相談・受診しましょう。
お医者様の指示に従いながら、自宅で様子見の場合はお腹の張りをさけるゆったりとした生活を心がけ、早歩きや長時間の外出、体を冷やしたり、重いものを持ったりしないように気をつけながらとにかく安静にしましょう。
妊娠前にはなんの負担も感じなかった動作も、妊娠後期となれば自分が思っている以上に体に負担がかかる場合がありますので、これくらい大丈夫でしょうなどと自己判断してしまうことのないように。
産休前にこれ以上会社を休めないとか、いついつまでに家事や家の片づけをやってしまいたい、今日どこどこへいかなくてはならないとかいろいろ動いてしまいたい理由はあるものですが、仕事も家事も自分がやらなくてもどうにかなってしまうものです。でもおなかの赤ちゃんを守れるのは自分だけ、大切な赤ちゃんの成長や命がかかっているのですからちょっといつもと違う、なにか怪しいなと思う時はとにかく体の方を優先に考えていきたいと思います!
コウノドリ第5話
切迫早産の妊婦さんがふたり登場するようですが、ひとりの方がどうやら悲しい結果になるような気配です。。入院して管理されていながら、サクラ先生の声でこの事態は予測できなかったというようなセリフが予告編でありましたね。できればみんなハッピーのほうがいいのですが、妊娠出産は奇跡、何が起こるかわからない、悲しい事態も描かれる回もあって当然です。またまた涙なしには観られない内容となりそうです!
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