IUFDとは
IUFDの診断
IUFDの兆候
妊娠初期は症状があまり感じられず時間とともに違和感を感じるようになるそうですが、IUFDは妊娠後期に一番起こりやすく、次いで中期以降に多く見られるとのこと、中期以降であればお腹もある程度大きく胎動も感じるようになっているはずですので割と早めに異変に気づける可能性が高くなります。
異変とは、下腹部痛、出血、冷たい違和感異物感、お腹が大きくならない、つわりがなくなる、胎動がなくなる、乳房の張りがなくなることが挙げられます。
確かに中期以降、お腹に赤ちゃんの存在をはっきり存在するようになってからは、毎朝起きるたび、ちょっと仕事で一息ついた折などに体を休めて胎動があるかどうかをびくびくしながら確認したものです。
それまでなにも問題指摘されていなかった人にも突然起こってしまうことではありますが、もともと胎児の奇形や、発達遅延があったり、お母さんの妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群がある場合は意識してこまめに観察することが必要とされます。
IUFDが起こってしまう原因
〇染色体異常、奇形、先天性疾患
〇子宮内感染
〇臍帯の異常
〇胎盤の異常
〇胎児水腫
〇妊娠糖尿病
母体側の原因の中でいちばん発症率が高いと言われる妊娠糖尿病。そのままなにも対処しないでおくと胎児に奇形が発症したり、最悪の場合はIUFDに至ってしまうそうです。
妊娠糖尿病について簡単に説明しますと、妊娠中期~後期にかけて誰でも胎盤で血糖を上昇させるホルモンが分泌されインスリンを多く消費するそうなのですが、ここで膵臓が通常より多くのインスリンを分泌してくれるのが正常、ところが妊娠糖尿病の人はその分泌が充分になされず体内の血糖の調節がうまくできなくなります。
すると母体から充分なインスリンが供給されないため胎児がみずから分泌するようになるのですがそれにより胎児が巨大児になったり、出生後に低血糖や糖尿病になる可能性が高まります。
わたしも妊娠中期後半あたりから急に尿に糖が出るようになってしまい、念のため検査をしたところ、残念ながら妊娠糖尿病の診断が下りてしまいました。そこからは糖質コントロールとの闘い。どれだけ炭水化物が好きで、どれだけ毎日の食事で炭水化物に頼ってきたのかを痛感、食べたいものが食べられず、炭水化物や糖分を避けてお腹を満たす方法が要領つかめずわたし自身の体重がどんどん落ちて行ってしまいました。でも幸い赤ちゃんはわたしの体の栄養分を吸収していたのか成長はしてくれていたので、クッキーが食べたい!トーストサンドが食べたい!丼物が食べたい!と内科の先生に泣きつきながらも「出産までの辛抱よ!」と励まされ、なんとかインシュリン注射に頼ることなく食事コントロールで乗り切ることができました。
生まれたときからわたしのせいで赤ちゃんにそれらの病気を負わせてなるものかと歯を食いしばって耐えましたが、この妊娠糖尿病がまさかIUFDの危険性もはらんでいたとは今の今まで知りませんでした。コウノドリのドラマでも「妊娠糖尿病でもないし、前回の健診でもなにも問題ありませんでした。」と一番に妊娠糖尿病の名前が出てきていましたね。わたしの糖尿病の程度がそこまで深刻ではなく言われなかっただけなのかもしれませんがそんな危険とも背中合わせだったのかもしれないと知り今更ながらゾゾゾー。。。です。。
悲しみにひたる間もなく処置は早急に
コウノドリのドラマでも診断の次の日だかに出産のてはずが組まれていましたね。お腹の中の温かい羊水の中に皮膚組織もまだ未熟な赤ちゃんがもう成長せずにいるわけです、そして臍帯、胎盤を通して母体との間で酸素や血流が行き来できる状態であるわけですから、少しでも早く取り出す必要がありますね。
全然話の次元が違って、かつ気持ち悪いかもしれず申し訳ないのですが、子供の頃に飼っていたメダカの話ですが、生まれたばかりの小さな稚魚は後から生まれた子や体の小さな子などエサにありつけなかったりして数多く死んでしまったりするのですが、その体はわたしの手で取り除いたり、他のメダカがつついたりしていなくてもいつのまにか水の中で溶けていなくなってしまいます。
ある程度体が大きくなったメダカの場合は、すぐに取り出してあげられればきれいな体のままなのですが、水槽の奥に沈んでいたりなどでしばらく気づいてあげられなかったりするとカビが生えて膨張していたり一部溶けたりしてしまっています。当たり前ではありますが、生きていない体の組織、細胞が、さらに温かい水分に浸かっているという状態はその体をの状態を早く変化させてしまうということです。
そのままにしておく時間が長ければ母体の全身の血液が固まる症状(播種性血管内凝固症候群)が出ることもあり母体に危険が及ぶため急がなくてはなりません。
処置の方法
妊娠12週未満だと、掻把吸引が行われます。子宮内膜搔爬術と同じ方法ですね。
妊娠12週以降だと、基本的には誘導分娩という形で、子宮口を開く処置のあとに陣痛を起こす膣錠を入れ、通常のお産のように赤ちゃんと胎盤を娩出します。
コウノドリのドラマではこの誘導分娩だったようですね、吉田羊さん演じる助産師小松さんが赤ちゃんを引き抜いたときの赤ちゃんの背中やお尻や腿のあたりが一瞬映りましたが、当然ながら手足をジタバタさせるでもなく、声をあげるでもなく、血色の悪い紫色でただただずるんと持ち上げられた様子がよく描かれていて、その、他の元気な赤ちゃんとは違う様子であるショックと、やっぱり亡くなっているんだという現実を目の当たりにして、もう涙が滝のようにあふれ止まりませんでした。コウノドリの映像のリアリティさも感動や衝撃を与えるひとつの理由でもありますね!
早期察知、早期発見のために
毎朝起きたときや、帰宅後、食後、家事をした後、意識的にちょこちょこと体を静かに休められる時間を作って胎動があるかどうかをこまめに確認しましょう。赤ちゃんは眠って起きてと繰り返していますので1日中動いているわけではありませんが、1時間の間には必ず少なくとも1~2回の胎動があると言われます。
またはしばらく動いていない?と不安になった時は手のひらで少し赤ちゃんをゆすってみてもいいのかもしれません。というのはわたしは記念に残すべく有料の3D4Dエコー動画撮影を申し込んだのですが、あいにく2回とも赤ちゃんがぐっすり眠ってしまっていて、本来なら手足や顔を動かす動画を撮れる絶好のチャンスなのにもったいないな~という空気の時、撮影していた看護師さんが「ちょっと起こしちゃいましょうか~♪」と広い手のひらでボヨンボヨンとわたしのお腹を揺らしていました。水中ウォーキングして水圧でお腹が少し揺れる程度の力ですが、赤ちゃんはむにゃむにゃと口を動かした程度でしたが少し動きました。
でもこれは参考までにとどめていただいて、もしかしたら一刻を争う事態かもしれないので不安に思ったら自己判断で様子を見たりせずとにかくまず病院に電話しましょう!
わたしは心配性で何か不安があるとすぐに病院に受診しに行き、心配しすぎ・・・というような呆れた表情をされることがたびたびありましたが、それが恥ずかしいがために勝手な自己判断で様子を見て取り返しのつかない事態になるのと、恥ずかしい思いをしてもエコーで赤ちゃんに会えて安心を確認できるのとでは、どちらを選ぶべきかは明らかですよね。なんでもなかったから呆れられるのであって、呆れてもらえてよかったー決められた健診以外にも赤ちゃんのエコーを見ることができてラッキー!!と帰ってくればいいと思います!
最後に、矢沢心さんの演技力
また演技力の話になってしまいますが、今回はわたし矢沢心さんに惹かれました!
切迫早産で入院仲間だった妊婦さんがIUFDという悲しい結果になってしまったことを知らずに声をかけて、その元気のない様子に疑問を感じながら病室に帰ってきたときにふいにナースセンターにいた看護師さんたちの会話でIUFDだったことを知ってしまった時の反応です。
ふたりの会話にあわせて少し頷きつつ、同時にふたりの姿に目を移しながら、矢沢心さんに背を向けている看護師さんが言った「亡くなった赤ちゃんを送るのはどうしても慣れない」という言葉で一瞬にして状況を悟った時のその表情。
わかりやすい刑事ドラマのような大げさな演技もおもしろいのですが、やっぱり今回の矢沢心さんのような表情が現実に近く胸を打つものがあります。驚きの表情を通り越して瞬時に泣き顔に。でも素の顔を取り戻して看護師さんに問い合わせるまでのあの2~3秒でしょうか、あの表情の豊かさに完全に感情を持っていかれ大号泣でした。
あとはやっぱり吉田羊さんの目の充血。顔をゆがめて涙を絞り出すのではなく、患者さんの前だし表情は変えないように努めつつも徐々に目が充血していってしまう、小松さんという頼りがいのある、そして心温かい助産師さんの役柄にぴったりだし、吉田羊さんのもともとのお人柄にも似ているのかもしれません。
高橋メアリージュンさんに続き、矢沢心さん、と来ました。今後もゲスト出演陣たちの演技からも目が離せません!
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