自閉症スペクトラム障害に治療の可能性?妊娠中の炎症が赤ちゃんへの影響の原因?

 
「自閉症スペクトラム障害」と呼ばれる症状について、いままで原因は特定されておらず生まれつきの何らかの脳機能障害とされてきました。そのため治療法も開発されていません。でも最近、妊娠中の母体内の炎症反応が胎児の脳に影響し、それが原因で自閉症スペクトラムの発症につながることが問題となっているそうで、さらにこの2017/9/14にマサチューセッツ工科大学から、なぜそこがつながるかを解明した論文が発表されたらしいのです。

自閉症スペクトラム障害とは

自閉症スペクトラム障害とは、先天的な発達障害のひとつで、主な特徴として、社会性・対人関係のコミュニケーション力の不足、言葉の発達の遅れ、興味の偏り、狭い分野への強いこだわり、繰り返し行動がみられる、などがあるようです。
 
原因は生まれつきの脳機能障害とされてきており、育児におけるしつけや親の愛情不足、環境不全などが原因ではないので親は自分を責めないようにと、数々の育児書やアプリ、ウェブサイトなどで目にしてきました。
 
残念ながら治療法は見つかっておらず、なるべく早いうちに診断を受け、必要な場合はパニックを抑える薬やうつ病などの薬などで二次障害を抑えたり、その子供にあった養育を受けさせることが重要で、効果的な療養が受けられた場合、年齢が上がるにつれて症状を緩和させられる可能性も高まるとされています。
 
ちなみに自閉症スペクトラム障害のほかに、ADHD(注意欠如多動性障害)という発達障害としてもうひとつよく知られた名前がありますよね、これらは医学の定義上、違いは明確とされているそうなのですが、実際大人の発達障害の方を診断するとき専門家でもどちらかの診断名をつけるのは大変困難なのだそうです。それはそれぞれにさまざまな共通する特徴があるからとのこと。
 
よってわたしが以下に書く症状が自閉症スペクトラム障害なのか、ADHD(注意欠如多動性障害)なのか(もしくはどちらでもないのか)判断することはできないのですが、この記事では勝手ながら自閉症スペクトラム障害として書かせていただけたらと思います。
 

自閉症スペクトラム障害やADHD等の発達障害の症状について 

最近、テレビやネット上でも自閉症スペクトラム障害やADHDなどの発達障害について取り上げている番組、記事を多く目にするようになりました。そこで紹介される症状について、どれだけ当てはまるものがあるかと気にしてみると、これ、ひとつも当てはまらない人って世の中にいるんだろうか?と思えてきてしまいます。
 
自分も含め、周りの人を思い浮かべても、ひとつも該当しないと思われる人がひとりも思い浮かびません。
もちろん、該当数がやたら多くてその色が濃く、あの人はきっと発達障害なんだろうと確信に近い判断ができる人も中にはいますが、明らかにそうではないだろうと思う人も、ひとつふたつみっつよっつ、くらいだったら該当しちゃうように思うんですよね。
 
ミスが多いとか、空気が読めないとか、こだわりが強いとか、切り替えが難しいとか、いつも同じ向きに同じ場所に置かれていないと気が済まない、人に触られることを極度に嫌がるとか、そんな同僚いくらでも思い浮かぶし、後者なんて潔癖症と言われる人の症状にも聞こえるし、もしどれかひとつでも該当すれば発達障害だとされるならばほとんどの人がそうということになってしまいそうで、どこからどこまでを正常とするのか、そうではないと判断するのか、その線引きはどこでされるのかすごく難しい気がします。
 

わたしの幼少時代の恐怖体験

子供のころから妊活を始める前くらいまでわたしは自閉症スペクトラム障害のことについて知識がほとんどありませんでした。妊活を始めて、高齢出産のリスクを自分から調べたりするようになってやっと少しずつ認識が深まってきたのですが、 深まるにつれて子供のころのいくつかの恐怖体験について、それらの相手が自閉症スペクトラム障害だったのかもしれないと思えてきました。
 
 

バス待ちの列から突き飛ばされてしまった

当時私は小学校2年生くらいだったと思います。毎週火曜日、バスと電車に乗って放課後習い事をしていました。
わたしは列の後ろの方に並んでしまうとぎゅうぎゅうの大人に挟まれて手すりに手が届かないのが嫌だったので、いつも一台やり過ごし、列の一番前に並ぶようにしていました。
 
その日もわたしは列の一番前に並んでいました。その後わたしの後ろに大人たちが数人並んだころ、通りの正面向こう岸から14~15歳くらいの人だったでしょうか、わたしからみたら完全に大人の男の人が横断歩道でもないのに通りを突っ切ってわたしをめがけて走ってくるのが見えました。
 
そしてそのままその人はわたしの胸あたりをドーン!!!と突き飛ばしてわたしの並んでいた一番先頭の位置に立ち、何事もなかったようにわたしに背を向けてバスを待っていました。
 
突き飛ばされたわたしは激しく後ろに倒れてしまったのですが、自分が今この人に何をされたのかまったく理解ができないまま、でもとりあえず立ち上がり、手の砂を払い10人くらい並んだ列の一番後ろに並びました。心は怖くて怖くて泣いてしまいたい気持ちでしたがなんか後ろに並んだ大人たちの前でそんな目に遭ったことがすごく恥ずかしく、自分が悪かったかのように後ろめたい気持ちになってしまい、必死に何事もなかったかのようにふるまってそのまま習い事にいきました。でもその恐怖の体験はその後も払拭されることなく、傷跡は胸にしっかりと残ったのです。
 
その翌週からその習い事に行くことが怖くて怖くて、行きたくないと母に言いました。母にはその男の人にされたことを話すことができずにいました。自分がいけないことをしたような気持ちと、そんなことをされてしまった自分が恥ずかしい存在のように感じたのと、母がそれで心配することを避けたい、なんかそんな気持ちでした。なので母はわたしが行きたくないと言ったのもただのサボりたい気持ちからだと思って、習い事に行きなさいと厳しく言いました。
 
恐怖で気持ちをどうにもできないままとりあえず家を出たのですが、なんと私は2週続けて同じ目に遭ってしまったのです。同じ人で同じシチュエーションでした。突き飛ばされたわたしはもう列の後ろに並びなおすことができず、泣きながら家に帰り、母に先週と今日起こったことを話しました。
 
その時、母は近所のお友達のお母さんと居間でおしゃべりをしていましたが、わたしが話す内容を聞いて、母とそのお友達のお母さんは顔色が変わり、変質者に違いない、学校に連絡したほうがいいのではないか、などという展開になっていました。
 
でも今思うと、その男の人は自閉症スペクトラム障害だったのではないかと思うのです。列の一番前は自分の場所だという強いこだわり、そこに別の人が並んでいることが許せない、そんな行動がわたしを突き飛ばして自分がそこに立つという行動につながったのかと。
 
当時のわたしには当然ながら、母にもそのお友達のお母さんにも、自閉症スペクトラム障害の知識がなかったと思います。だから変質者と判断してしまった、でももし当時その知識がわたしにも母たちにもあれば、恐れるべき相手ではないと理解できたかもしれない、そしてその一番前の位置をあけて並ぶとか、なにかしら対処ができたのかなといまは思います。
 

大きな奇声を発する人

あるひとりの大人の男の人が道の曲がり角を何度も何度も行ったり来たりして、キャー!だかヒャー!だか大きな声を発していました。この時は遠く離れていたので恐怖はなく、どうしてこうなってしまう人がいるのだろう、と幼心にずっと考えていましたが、きっとこの方も自閉症スペクトラム障害の症状を持っていたのかもしれません。
 

バスの中でいつもわたしの肩を叩いて何かの音真似をする男の子

当時わたしはもう働いていたと思いますが毎日のようにバスでその子に会いました。その子は中学生くらいの年齢だったと思いますが毎朝その子が乗ってこないだろうかと怖くて、なるべく避けたくてバスの一番奥まで入り込むのに、その子もぎゅうぎゅうの混雑の中わたしのところまで入り込んできて、「おねえさん!おねえさん!」と駅に着くまでの10分程度、ずっとわたしの肩を叩きながら、野球観戦の応援の声のような、もしくは濡れたアスファルトをバスが走るタイヤの音のようなシャー!という音をわたしの耳元で発していたんです。対処の仕方がわからずずっとうつむいて無視をしていましたが、肩以外の体を触られたりしないだろうかとか距離感がやたらに近いので唾液が飛んできたりしたら嫌だなぁとかそういう嫌悪感みたいな恐怖が強くて苦痛で苦痛で仕方がありませんでした。バスの時間を変えたりしてみましたがそれでも会ってしまったりして完全には避けられませんでした。その子もきっとその類の障害があったのかもしれません。いまでもどういう対処をしたらよかったのかわかりませんが、少なくとも怖がる必要はなかったのかもしれません。
 

それらの体験が妊娠の恐怖につながる

わたしが過去に会ったそれらの方々は症状が強く出ている方々だったと思いますが、症状が弱ければそれだけ診断も自己認識も難しく、そういう方こそ社会に出て苦労している事実があるとテレビで見ました。
そしてそういう症状は遺伝性があるという情報も耳にしました。
 
自閉症スペクトラム障害やADHDなどの方の症状をひとつひとつみると、いろんな人の顔が浮かんでくると同時に、自分も旦那さんもいくつか該当するように思えてきます。もし正常とされる方はこれらのうちひとつも該当しないとされるならば、そしてそれらの症状に遺伝性があるとするならば、自分が子供を持てた場合、その子にも自分や旦那さんの該当項目が遺伝する可能性がある、もしかしたらわたしが恐怖を感じた上記の方々のようにもっと強く症状が出る場合もあるかもしれない。
 
そう思うと無理に妊娠を望むことは親のエゴで、そのせいでその子の生涯に苦労を与えることになるのではないか、とか、そういう子が生まれてきたら自分が思い描いていた育児の形とは大きく違う生活が始まることになる、それは先日覚悟が少しずつできてきたダウン症の子とはまた違った形になると思うので、また妊娠に対して新たな恐怖が生まれてきてしまいました。
 

2017/9/14に発表されたマサチューセッツ工科大学の論文

昨日、NPO法人オール・アバウト・サイエンスジャパン代表理事の西川伸一さんという方の9/16の記事を読みました。
 
すっごく難しい専門用語が並んでいて、わたしの言葉で正しく伝えられるか心配ではありますが、なるべくわかりやすい言葉で要約してみると、なんと、妊娠時の細菌やウイルス感染による母体の炎症が胎児の脳細胞に影響を及ぼし、生まれてきた子供に自閉症によく似た行動が発症するということが最近問題とされている、実際、母体の炎症と自閉症スペクトラムの発症の相関を示す臨床データはすでにあるようなのですが、どうしてそこがつながるのかについては不明のままだったところに、2017/9/14、そこのつながりを解明した研究についての論文がマサチューセッツ工科大学から発表されたというんです!
 
まだモデルマウス実験の話の段階ではあるようですが、この論文を発表したグループは以前、妊娠中のマウスに炎症を起こさせる刺激を与えると、生まれてきたマウスの脳にいくつかの欠陥領域が発生し、これが行動異常と関連することを示していたそうで、そして今回の論文では、その脳の欠陥領域の組織異常をてがかりに、母体の炎症から子供の行動異常につながるいくつかの過程について納得のいく遺伝子操作の実験をもとに説明しているそうなんです。
 
そして一番興味深いポイント、治療について、遺伝子操作で生まれた行動異常マウスの、行動異常を起こさせているとされる脳の体性感覚野という分野の異常興奮をこれまた遺伝子操作で抑えると!
行動異常を治すことができるのだそう!
 
モデルマウス実験の段階とはいえ、原因がわかって、そのつながりもわかって、行動異常を抑える方法がわかったところまで来たとなれば、万が一妊娠中に母体が感染などで炎症を起こし胎児に影響してしまったとしても、現在臨床に使われている抗体を使って胎児の脳への影響を防ぐ可能性があるかもしれない、また出生後に早期にその体性感覚野の神経活動を調べ、異常があった場合はそれを抑えることもできるようになるかもしれない、と西川伸一さんは記事の中で書かれています。
 
だとしたら、上に書いた、遺伝性があるとされてきたことは違ったということになるのかもしれません。遺伝性があるとされる記事を読むとそれはそれで臨床実験での論理付けがされていて納得性があるのですが、わたしの希望としては将来に希望を持てるよう今回の、自閉症スペクトラム障害の原因は母体の炎症によるもの、そして将来治せる可能性が生まれそうなマサチューセッツ工科大学の論文の治療法が実現化することに期待します!
 

妊娠に対する恐怖の軽減につながるかも

いままでは生まれつきの脳機能障害で防ぐこと避けることはできないとされていた自閉症スペクトラム障害が、妊娠中の自分の感染による炎症が原因だったとされてしまったら、思い当たるママさんは自分を責めてしまうことになるかもしれませんが、もしこの治療法が実現化したら・・・自閉症スペクトラム障害の子供の出生を防げる、出生後でも治せるかもしれない、それは多くの方の妊娠に対する恐怖を大幅に軽減できるのではないでしょうか。
 
子供はいま1歳ですが、わたしは妊娠中、気管支炎のような症状になってしまい多少熱も出たので、正直ちょっと気になっています。赤ちゃんの頃の観察での診断は難しく、3歳ごろにようやく診断されることが多いと聞きますが、生まれて数年後でも治せるのかどうかはわかりませんが、もし症状がみられたとなったとき、治せないとされていたものが治せる可能性が出てきたと思うだけでも少し救われます。
 
ところで、以前の記事で、妊娠判定中にノロウイルスにかかってしまったことについて書きましたが、KLCの先生だけでなくネット情報でも、着床に(胎児に)影響はないとおっしゃいました。そうおっしゃっていただいたことでその時は救われましたが、医学が進歩した今に至ってもこうやって新しい発見がされることを思うと、それって単にいまは解明されていないだけ、ということだと思うんですよね。もしかしたら数年後、子供の〇〇という障害は妊娠中のノロウイルス感染が原因だったことが判明!なんて論文が発表されるかもしれないですよね。。
 
ノロウイルスにかかってしまったことについての記事はこちら ↓
 
あともうひとつ思うこと。レバコールに出会う前、風邪の治し方、防ぎ方を教えてくださったお医者様と出会う前の、すぐ高熱を出していた虚弱体質のわたしがもし妊娠できていたとしたら、間違いなく妊娠中の10か月の間に8回くらいは高熱を出していたと思われます。だとしたら生まれてきた子供はお腹の中で8回も脳にダメージを受けていた可能性がある、そう思うと本当にレバコールを紹介してくださった薬剤師さんと内科のお医者様との出会いへの感謝、そして体質改善後の妊娠だったことに感謝(体質改善後だったから妊娠できたんだとは思いますが)の気持ちが改めて湧いてきました。
 

金曜ドラマ「コウノドリ」続編となる新シリーズが2017年10月に帰ってくる!

以前放映されていた時、まさにわたしは妊娠中でした。妊娠中の知り合いの中には、余計な心配をしたくないから観ないようにしたと言っていた人もいましたが、わたしは心配は心配でしたが、知らないでいるより、もしそういう局面に立った時のために心構えと知識を持っておきたいと思って観ていました。今回の新シリーズではどのような題材が取り上げられるのか非常に興味あります。
 
前回のシリーズで、生まれてきた子の障害についての題材としては、口唇口蓋裂が取り上げられていました。あと超未熟児の子のお話もあったかな。ドラマを見ることによって妊娠・出産の恐怖をかき立てられると感じる人もいたかもしれませんが、「生まれてきたことの意味」「命を授かる奇跡」「障害もその子の個性」というような、妊娠という奇跡への感謝、そして不安をなだめてくれる描き方をされているなとわたしは感じました。
 
続編で自閉症スペクトラムとかダウン症とか、出生前診断についても描いてくれたらいいなぁとひそかに期待しています。妊活前・妊娠中のわたしのように、恐怖に立ち向かおうとしている時には知識としてすごく参考になると思うし、異常が発覚したら妊娠を諦めよう(中絶してしまおう)という判断で悩んでしまう時にもなにかの助けになるかもしれないなぁなんて思ったりします。
 
とにもかくにも楽しみです!
 

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