KLC(加藤レディスクリニック)にて完全自然周期での人生初の体外受精です。今回は初回ということもありなるべく自然に近い形でクロミフェンを飲まずにトライしてみました。オペ室にて吸引作業が終わり、私の卵子は採れたの?ちゃんとその液体の中に入ってるの??というところから続きをご紹介します。
卵子とご対面!
私の名前に続いて、
「ワンエッグー。22ミリです。」
「ワンエッグー。22ミリー。」
おっ!採れたんだ卵子?!つか卵子ってまんまエッグって言うんだ・・。つまり1つの卵子が採れたってことだよね?
いやまだ卵子がちゃんと入っているかわかってないんだよね、ってことは卵胞のことをエッグって呼んでるのかな。
そして22ミリってのは22ミリリットルだ。22mlってことは大さじ1.5くらい・・・。
えぇぇ・・・結構な量だぞ?卵巣って親指と人差し指でわっかを作ったくらいの大きさっていうから、その中に22mlまで液体が膨らむって結構だよね、そして排卵というのは卵巣が破けてその液体が出てくるらしいからそうなると確かに卵巣は結構な損傷を受けそう。排卵痛とかある人はあるっていうけど、そりゃあってもおかしくないね。
「まだ動かないでくださいね!いま卵子が入っているかどうか確認しますからね。」
はい。隣に立つ看護師さんがまだ手をぎゅーっと握ってくれています。
先生から受け取った卵胞の液体の入った器具(スポイトのようなもの?と想像。見えませんでした。)が培養士さんへ手渡されます。
培養士チームの人は確か2人いました。受け取ったスポイトのようなものの中の液体をシャーレに出します、そのシャーレの中を顕微鏡で覗く映像がモニターに映っていて、画面がシャッ!シャッ!と素早く左右に振れています。探してる、探してる!
あっ!!いまなんか通り過ぎた!
すごく大きな・・・・すごく大きな・・・そうそれ!!
透明でまん丸な細胞が画面真ん中にとらえられ、すぐにピントが合わせられます。
こ、これが卵子!!わたしの、卵子!!
大きく綺麗なまん丸で・・まるでスーパームーンのようなオーラがあります。
クリアでなんて美しいんだろ・・・・
培養士さんから、私の名前の後に「ワンエッグー。」の声。
するとモニターに集中していたオペ室の中の人たちの動きがパッと途端にまた再開して、
「止血用のガーゼが2枚入ります。あとでトイレで抜いて2枚あるか確認してくださいね。」
ぎゅうぎゅうとガーゼが押し込まれ、手を握ってくれていた看護師さんの手が離れました。
そこにいるみんなが培養士さんが卵子を見つけるまでの間、あるのかな、採れたかなって感じで耳を澄ませてくれている感じがなんか嬉しくてじーん。。としてしまいました。
まぁ業務として結果を待っているだけだとは思うけどね!
そしてまだ私の目は左のモニターにくぎ付け。
なんかまん丸い卵子の膜の周りにプチプチ細かい小さな細胞みたいなものがまとわりついています。まとわりつき方は卵黄の周りの白身みたい。あのまとわりついているものはいずれ卵子から離れてなくなってしまうんだそうです。
しかし、あの卵胞の液の中に卵子がなくって卵胞の内側にくっついたまま中に残っちゃったりとかすることないのかな、でも元の卵胞の場所なんかもうわかりっこないから液体を戻して吸引しなおすわけにもいかないし、実際残っているかなんて突き止められるわけもないから残念ながら空胞でした、で終わっちゃうんだろうな、それ悲しいよな、とか想像しながら足をおろしてスリッパを履いて立ち上がり、また同じ姿勢で背中を丸めて座っている先生にお礼を言ってそのままオペ室を出ました。
ベッドまで戻りながら最初に話しかけてくれた看護師さんが大丈夫でしたか?って付き添ってくれました。そういえばさっき楽しんでくださいね!って言われたけど、確かに!楽しかった!!こういうサイエンティフィック系が大好きな私としては特に興味深いひと時でした。
採卵数1
ベッドに横になり体を休めます。特にどこも辛くはありませんが、止血のための時間みたいです。ロッカーのカギをあけて旦那さんにLINE。しかし返事ナシ。どうやら卵子が採取できたことが確認取れてから旦那さんにお呼びがかかるみたいですね。確かに卵子採れなかったら精子採る必要ないですもんね。特にその日の精子を冷凍保存したいとかでなければ。
横になって5分くらいしたころでしょうか、カーテンから別の看護師さんが入ってきて、
「はい、今日の採卵の結果はこちらです。」
とB5くらいの紙に「採卵数 1」と書かれた部分を指で示しました。
あぁ、カーテン越しにほかの人に聞こえちゃうから声に出さないようにしているんだ。うーんこれまた行き届いた配慮。
そしてフロモックスという抗生物質のお薬を渡されました。1日3回毎食後、2日分だったかな。
看護師さんが出て行かれた後も寝ころんだままずーっとその紙を見ていました。
採れたんだ・・・卵子!よかった、よかった、よかった。。でも、むむ?
「採卵数 1」の下に「この後の経過によって数が変更になることがあります。」みたいなことが書かれてるんですよね。
1個採れたは採れたけどこのあと成長が止まっちゃったとかそういうことがあるから参考程度に見ておいてねということかもしれないなと考えながら15分くらいしたころ、カーテンの外から名前を呼ばれて、トイレでガーゼを抜くように言われました。必ず2枚あるか確認するようにと。
ぐぐーっと引き抜くとガーゼの一部にちょびっと血がついてて、広げるとちゃんと2枚ありました。
ティッシュにくるんで汚物入れに捨てて、トイレから出て、カウンターの看護師さんに私の名前とともに、
「ガーゼ2枚ありました。血も止まっていました。」
と報告し、着替えて術衣とヘアキャップを通路のゴミ箱へ、ロッカーを開けたままにしてカギを返して終了です。
「このあと、問診室か内診室、どちらが先になるかわかりませんが、表示出たほうに行ってくださいね。」
カウンターの人に言われて靴を履いて部屋を出ました。
ん?問診室か内診室?って言った?内診室なんて行くんだ?
自動ドアを出て通路を出口に向かって歩いていると左手に、ヘアキャップにマスクに白衣を来た完全防備の人たちが顕微鏡を覗いたりしているデスクが並んだ部屋がありました。完全透明ガラスなので通路から思いっきり中の様子が見えます、さっきはブラインドが下りていた気がする。
この方たちが培養士さんたちだー。東日本大震災の時に身をていして受精卵たちを守ってくれた人たちだー。そして私の卵子もきっとここにいるんだ!!
見たい見たい見たい!!!
培養士かー。どんな資格がいるのかな。どんな学校に行くのかな。
当時、どこかの小さな病院にお勤めの、体外受精の培養士さんのブログを興味深く拝見していて、培養士という職業がずっと気になっていたのですがまた興味が湧いてきちゃいました。
昔からミクロの世界とか覗くの大好きなんですよね。My顕微鏡も持ってるくらい!でもここでガラスに張りついていたところで卵子を見せてくれるわけはないのでやむなくそのまま採精室の前を通過して外へ出ました。
採精室。旦那さんいまあの部屋の中にいるのかなーウシシ!
コメントを残す