採卵の時の超音波画像で子宮内膜にポリープがあることを指摘され、採卵日から4日後にKLC(加藤レディスクリニック)にて手術を受けることになりました。顕微授精の結果が受精に至らなかったという悲しい知らせを受けたばかりですが手術はお構いなしに迫ります。子宮内膜ポリープについて調べました。
子宮内膜ポリープとは?
まずポリープとは、粘膜の一部が増殖したキノコ状の柔らかい突起物のこと。
そして子宮ポリープというと、子宮頸管ポリープと子宮内膜ポリープがあって、子宮頸管ポリープとはポリープが子宮頸管(子宮と膣の間)にできるもの、子宮内膜ポリープとは子宮の内腔を覆っている子宮内膜にポリープができるもの。
子宮内膜ポリープが不妊の原因?
もし精子と卵子が受精してくれても子宮内膜に着床しないと妊娠に至りません。着床するためには内膜がふかふかの柔らかいベッドでなくてはならないのに、そこにキノコのようなポリープがあれば当然着床の妨げになります。よって子宮内膜ポリープは不妊の原因とされるそうです。
子宮頸管ポリープに比べて子宮内膜ポリープのほうは発生率が非常に低く、小さなものは内診の検査でも発見されないことが多いため、原因不明不妊として扱われることもよくあるとのこと、まさに私もそれだったのかもしれません。
いままで渡り歩いた産婦人科のどこでも発見されなかったのに、KLCの採卵の時の先生、卵胞を探してるだけと思っていたあの数秒の間にポリープを発見してくださっていたなんて・・・素晴らしすぎます!!
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後日ほかの方のブログを見て知ったのですが、KLCの採卵に使用している超音波装置がとても良いもので、普段の内診の超音波でも見つけられなかった小さなポリープも発見することができたということらしいです。そうだったんですね!その方も、普段の内診ではなにも言われていなかったのに、採卵の時に指摘をされたんだと。
でも、だとしたら、思うのですが、原因不明不妊で苦しんでいる多くの女性のうち、子宮内膜ポリープが見つかった割合は約20%、そしてまた、不妊女性が子宮内膜ポリープの切除の手術後に妊娠した確率は50~80%弱という報告があるそうです。(←私もそのひとり。)
どちらもかなり高い数字ですよね?
であれば、全国の産婦人科の内診台の・・・いやせめてまずは不妊治療専門病院だけでも、普段の診察に使われる内診台の超音波装置に、ぜひKLCの採卵で使われるレベルのものを使用していただけたら、世の中の不妊で苦しむ女性たちの数はかなり減らせるのではないでしょうか。
それだけ普及していないということはきっとものすごく高い装置なのかもしれませんが、不妊治療の助成金もある程度大きな額が支払われていると思うし、その装置が普及したらもしかしたら将来その費用を浮かせることができるかもしれません。子宮内膜ポリープが原因不明不妊とされることの不妊治療が長引かなければその分高齢出産も減る可能性はあるし、それに伴う高齢出産にまつわる様々なリスクも減らせると言えるのでは。助成金制度の内容を見直して40代の女性の妊娠を絶望視させるばっかりじゃなく、悪循環を好転させられるかもしれないここのポイントに、ぜひ国から病院へ援助していただきたいものです!
子宮内膜ポリープの原因と症状
原因として考えられているのは炎症や分娩、流産からできる場合もありますが、ほとんどは女性ホルモンであるエストロゲン(卵胞ホルモン)の刺激によって発生するのではないかと考えられているそう。
エストロゲンが過剰に分泌されている場合や、エストロゲンに対する子宮内膜の感受性が強い場合に、子宮内膜が過剰に増殖してしまうからなんだそうです。
流産と聞いて私がチラッと思ったのは、もしかしたら化学流産の痕が残っていたのかもしれないということでしたが、そうでなければこの説明に当てはめるとするとあとはエストロゲンの影響?でも私は特に血液検査で指摘されたことはないし、エストロゲンが過剰に分泌されているのではないとすると、後者の、”エストロゲンに対する子宮内膜の感受性が強い”という方なのでしょうか。
でも強いというほどポリープが大きいわけでもないし、KLCの先生の説明の、”長い間生理を繰り返していると古い壁が剥がれ切らず残ってしまい内膜が固くぼこぼこしてくる”というのがなんとなく実情にあっている気がしますが、これは結局原因は突き止められないということなのだろうと理解しました。
私のポリープは突起の高さはそれほどなく、先生の説明のときの手の表現の仕方から想像すると砂漠の風紋のようなひだひだ状だったようです。そりゃ発見が難しいのも無理ありませんよね。
痛みや出血過多などの自覚症状はまったくありませんでした。
切除手術の方法と費用は?
子宮内膜ポリープは薬物療法では治療できず、悪性との識別が必要な場合、もしくは不妊の原因と考えられる場合に手術によって摘出されるそう。そうじゃない場合、つまり悪性の疑いがない場合や、妊娠を望んでいない場合は、経過観察とされるようです。
なのに保険適用してくれるんだ~?とちょっと不思議でした。だって不妊治療は保険適用外なのでこれが妊娠のための手術なら保険適用外なのかなとか思ったんですが、でも適用としてもらえるなら助かります!
手術の方法としてはふたつあります。
ひとつめの方法は、子宮鏡下内膜ポリープ摘出術といって、膣から子宮鏡を覗きながら、器具でポリープの根元を挟んで引っ張るだけ、もしくは、電気メスで切除。
こちらは2~3日の入院が必要、麻酔は全身麻酔、費用も保険や高額医療費制度を受けたうえで最終的な自己負担額が10万円程度とのこと。(実際私は入院が月をまたいでしまって費用発生がふた月に分かれてしまったため自己負担額12万程度でした。)
対して、KLCで行うのはもうひとつの方法である内膜搔爬術(ないまくそうはじゅつ)。流産の手術と同様、子宮内膜をかきとる方法。
麻酔も子宮に打つ局所麻酔だけなので手術は短時間で終わり、日帰りが可能、費用は保険適用で1万円程度とのこと。
しかし、あとから得た情報ですが、この内膜掻把術は、ポリープの取り残しやそれによる再発、症状の再燃が考えられるため、近年では子宮鏡下内膜ポリープ摘出術が勧められているそう。
この後から得た情報については事前に説明がなかった(と思う)ため、私は今回はKLCにて内膜掻把術を選んだのですが、実は2年半後に再発しました。。。というか、この間何度も体外受精を繰り返しますが受精はするのにまったく妊娠できなかったことを考えると、2年半後にたまたま発見されただけであって、この2年半の間もずっとポリープはあったのかもしれません。まさにポリープの取り残し、もしくは症状の再燃、だったのではないかと。。
なぜならその2年半後の再発の時は、子宮鏡下内膜ポリープ摘出術を選んだのですが(別の記事でまた詳しく書きたいと思いますが、1回目の内膜搔爬術がとてもつらかったので。。。)、その子宮鏡下内膜ポリープ摘出術の直後の移植で妊娠できたからです。およそ3年間の不妊治療の期間中、一度も着床の気配すらなかった私がです。
もし不妊に悩まれていて、いまポリープ切除の方法をどちらかを選択しようとしている方がいたら、私は絶対子宮鏡下内膜ポリープ摘出術をお勧めしたいと思います。
手術費用や入院日数や全身麻酔の体の負担があるとしても、この2年半の間の不妊治療に関わる莫大な費用と精神的ダメージと高齢出産のリスク、その他失ったものの大きさを考えると比べ物になりません。
もし1回目の時に子宮鏡下内膜ポリープ摘出術を選んでいたら・・・・・・人生に”たられば”を言い出したらキリがありませんが・・・、もしかしたら実際よりも2年半早く出産できていたかもしれない、、そしたらもしかして母に孫を抱っこさせてあげることができたのかも・・・そしたらそしたらもしかして第二子も望めたのかも・・・などと思えてなりません。
保険金は出る?
私は当時、三井生命の医療保険と、オリックス生命のCURE Ladyに入っており、双方に確認したところ、どちらも保険金給付対象になるとのこと。
各々1回の手術で10万円支給の保険内容だったため、計20万です。
手術代1万程度で保険金20万もらえるなんて、採卵費用が取り返せちゃう♪
・・・まぁこの時はこんな考えでモウカッタ気になってしましたが、繰り返しになりますが上記の通り、妊娠を考えている場合は最初から子宮鏡下内膜ポリープ摘出術をお勧めします!
(子宮鏡下内膜ポリープ摘出術のほうも20万弱の保険金出ました。自己負担額が12万程度だったので結果こちらも8万弱のプラス でした。)
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